English
生命科学部  /
生物工学科

 タカハシ   フミオ   (男)
 高橋    文雄   講師
 FUMIO   TAKAHASHI

■出身大学院・出身大学他
1994/03  山形大学  理学部  生物学科  卒業
2000/03  東北大学大学院  農学研究科  農学専攻  博士課程後期課程  修了
■取得学位
農学博士 (2000/03 東北大学)  
■職歴
2000/04/01-2002/03/31  理化学研究所 研究員
2002/04/01-2005/03/31  東京都立大学 研究員
2005/04/01-2006/03/31  東京大学 研究員
2006/04/01-2010/09/30  東北大学 研究員
2010/10/01-  JSTさきがけ 専任研究員
2013/04/01-  立命館大学生命科学部生物工学科・助教
■所属学会
植物学会  
植物生理学会  
■免許・資格
一種教員免許(理科)  (1994)    専修教員免許(理科)  (1996)   
■研究テーマ
藻類の光応答反応
■研究概要
黄色植物における光形態形成と光運動反応の解析

 光は地球環境・生命を考える上で切り離せない環境条件の一つである。特に植物において、光は光合成を行い養分補給するだけでなく、多くの形態形成の信号として重要な役割を担っている。その光の中で、青色光は、概日リズム、屈性や葉緑体定位運動などをおこし、植物が生きぬくために不可欠な波長である。昨今、様々な植物で青色光受容体が単離され、その機能が理解されるようになってきた。しかし、進化的に興味深い黄色植物だけ、その光受容体がまだ見つかっていない。(黄色植物:海水域の一次生産者の95%を占有していると考えられる分類群で、生態系や食物連鎖に非常に重要である)。光環境と成長・環境要因の因果関係を証明する上で、この群の光受容体の探索は不可欠である。
近年、私は、先端成長を行う管状の多核黄緑藻(黄色植物)フシナシミドロ(Vaucheria)を用い、青色光によって誘導される葉緑体光定位運動・分枝に伴う細胞内の動態を、細胞学的見地から解析した。また、分子生物学的手法を用い、青色光受容体の単離・機能解析を行ってきた。
その結果、①非成長域に青色光を部分照射すると、葉緑体は照射域に向かって移動を開始し、光照射後30-40分で一段落し、約1時間後には葉緑体の定位した場所で光が透過しやすくなり色が薄くなった。驚くべきことに、それまで細胞膜直下で2-3層に平行にならんでいた葉緑体が90度回転して、細胞膜に垂直な配向に変換した。入射光から、より遠い葉緑体の光合成効率を上げていると考えられた。一方、核は、葉緑体と同時に照射域へ移動し始め、数時間後にはその数は非照射域の2-3倍に達し、元の成長域と同様の密度になった。フシナシミドロの分枝の発生は、青色光による葉緑体と核の密度が重要であることがわかった。
②次にこの光反応の光受容体の探索を行った。緑色植物が持つ青色光受容体のLOV domainが黄緑藻フシナシミドロにも存在していることを確かめた。しかし、緑色植物で知られているような青色光受容体は存在せず、N末端に転写因子(bZIP)をコ-ドする配列をもつ未知の光受容体であった。dsRNAを用いたサイレンシング反応によって、機能を解析すると分枝の誘導が抑えられた。そこで私はこの青色光受容体をAureochromeと名づけた。
以上のことから、フシナシミドロの分枝形成の過程には、葉緑体のダイナミックな運動と核の集積が必要であり、さらに新規青色光受容体Aureochromeを介していることが明らかになった。またこの光受容体は黄色植物に限定の光受容体であることもわかった。
  水環境の大部分を優先する黄色植物でみつかった新規光受容体は、環境問題や水域の生物増殖などの諸問題を解決する上で重要な知見になったと考えられる。
■研究キーワード
藻類、光、細胞骨格 
■研究業績一覧  (上位3件までを表示します。一覧表示では、公開対象の全件を表示します。)

論文
Blue-light-regulated transcription factor, aureochrome, in photosynthetic stramenopiles  Takahashi F  J. Plant Res  129, 189-197  2016
Induction of maltose release by light in the endosymbiont Chlorella variabilis of Paramecium bursaria.  Shibata A, Takahashi F, Kasahara M, Imamura.  Protist  167, 468-478  2016
Delineating a new heterothallic species of Volvox (volvocaceae, chlorophyceae) using new strains of “Volvox africanus”.  Nozaki H, Matsuzaki R, Yamamoto K, Kawachi M, Takahashi F  PLOS One  10/ 11, e0142632.  2015
一覧表示...

研究発表等
藻類の青色光受容体とそれらの機能  日本プランクトン学会シンポジウム「光環境を巡る植物プランクトン
の生理生態学最前線」  2016/03/14
黄色植物フシナシミドロの青色光応答反応とその受容体について  第11 回日本光合成学会若手の会  2014
二次共生藻の光応答反応について  第2 回微細藻類研究会(招待講演)  2013
一覧表示...

科学研究費助成事業
科学研究費助成事業データベースへのリンク

競争的資金等(科研費を除く)
広範な藻類のもつ転写因子型光受容体の機能解析とその応用  JST さきがけ  2010/10  2014/03  代表
一覧表示...
■教育業績一覧  (上位3件までを表示します。一覧表示では、公開対象の全件を表示します)

担当授業科目
2017  顕微鏡観察基礎実験  実験・実習・実技
2017  生化学実験1  実験・実習・実技
2017  分子生物学実験  実験・実習・実技
一覧表示...
■電話番号
077-599-4322
■Eメールアドレス