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衣笠総合研究機構

 イチカワ   ハジメ   (男)
 市川    啓   専門研究員
 Hajime   ICHIKAWA

■出身大学院・出身大学他
2012/03  立命館大学  法学部  法学科  卒業
2014/03  立命館大学大学院  法学研究科  法学専攻  博士課程前期課程  修了
2017/03  立命館大学大学院  法学研究科  法学専攻  博士課程後期課程  修了
■取得学位
修士(法学) (2014/03 立命館大学)   博士(法学) (2017/03 立命館大学)  
■職歴
2016/09-2017/02  (独)国立病院機構京都医療センター附属 京都看護助産学校 「法学 」非常勤講師
2017/04-2017/09  立命館大学「(教)法律学」非常勤講師
2017/04-2018/03  國學院大學法学部 法学部フェロー
2017/10-2017/12  (独)国立病院機構京都医療センター附属 京都看護助産学校 「法学 」非常勤講師
2018/04/01-  立命館大学衣笠総合研究機構・専門研究員
2018/04-2018/09  立命館大学「(教)法律学」非常勤講師
2019/04-2019/09  立命館大学「(教)法律学」非常勤講師
■所属学会
日本刑法学会  
刑法読書会  
■研究テーマ
「目的なき故意ある道具」および「身分なき故意ある道具」の事例を素材にした、間接正犯概念の淵源と発展に関する歴史研究
テロ等準備罪の謙抑的な解釈・運用のための基礎理論研究
■研究概要
1) 間接正犯概念の解釈学史研究およびに関する理論史研究   2) テロ等準備罪の謙抑的な解釈・運用のための基礎理論研究

 1) 日本の刑法典では共同正犯と狭義の共犯(教唆犯・幇助犯)が区別されているにも拘わらず、刑事実務は共同正犯を広く認め、実のところ(少なくとも機能的)統一的正犯論に等しい運用であると批判されています。このような現状に鑑みれば、犯罪の関与者はなぜ区別されたのか問題となります。そこで、他人を通じて犯罪を実現するという点で共通する「教唆犯」と「間接正犯」という法形象がいかに生成されたのかを明らかにするため、19世紀ドイツの学説・立法の歴史を考察しました。 

2) 2017年に成立した「テロ等準備罪」の謙抑的な解釈・運用の指針を探究するため、我が国の刑法学と体系的に親和性のあるドイツの「重罪合意罪」や「結社罪」「テロ結社罪」に関する理論史を研究しています。
■研究キーワード
刑事法学 
■研究業績一覧  (上位3件までを表示します。一覧表示では、公開対象の全件を表示します。)

論文
犯罪体系論の歴史に関する予備的考察  市川啓  立命館法学  380, 13 - 42  2018/12
間接正犯概念の淵源とその発展について・概論  市川啓  立命館法学  377, 124 - 155  2018/07  0483-1330
いわゆる拡張的共犯論について  市川啓  立命館法学  375・376, 1802 - 1823  2018/03  0483-1330
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科学研究費助成事業
科学研究費助成事業データベースへのリンク

受賞学術賞
立命館大学  第15回 天野和夫賞  2017/11
立命館大学  第7回 平井嘉一郎研究奨励賞  2012/05
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■研究者からのメッセージ
関与形態(とくに間接正犯)に関する解釈学史研究
  既に述べた通り、日本の刑事実務および通説の現状に鑑みますと、そもそもなぜ犯罪に関与する者の形態は正犯と共犯に区別されているのか問題となります。そこで本研究は、共同正犯の影に隠れた「教唆犯」が、他人を通じて犯罪を実現するという点で共通する「間接正犯」とどのように分化したのか、という点に着目し、19世紀ドイツの学説と立法における議論を調べました。その結果、教唆犯と間接正犯は、直接に犯行に出た者の自由な意思決定(自由答責性)の有無に従って区別されたということを明らかにしました。
 また、20世紀以降の正犯・共犯論は、19世紀に登場した間接正犯論を巡って展開されていきました。とくに、自由答責的な者を利用する場合でも間接正犯を認めることができるのかという問題(故意ある道具の問題)は激しい論争となりました。本研究は、この問題を巡る学説・立法の議論を歴史的に研究する中で、日本でしばしば誤用されてきた概念(例えば、限縮的正犯概念)の本来的な意味を明らかにしつつ、故意ある道具の問題に関する各論的解決を試みました。
 以上が博論研究のあらましです。今年度から専門研究員として新たな研究に着手します。これも上述の通りですが、2017年6月に成立した「テロ等準備罪」の謙抑的な解釈・運用の指針を探究するため、我が国の刑法学と体系的に親和性のあるドイツの「重罪合意罪」や「結社罪」「テロ結社罪」に関する理論史を研究します。これまでの歴史研究を活かして取り組んでいきたいと思っています。
■研究分野(ReaD&Researchmap分類)
刑事法学