研究者学術情報データベース

（最終更新日 : 2021-03-31 20:04:13）　

サキヤマ　ハルオ
崎山　治男
SAKIYAMA Haruo

所属産業社会学部現代社会学科

職名准教授

その他所属
1.	社会学研究科

学歴
1.	～2003/03	東京大学人文社会系研究科博士課程修了博士(社会学）
2.	～1995/03	東京大学文学部卒業
3.	～1997/03	東京大学人文社会系研究科修士課程修了
4.	～2000/03	東京大学人文社会系研究科博士課程単位取得満期退学

職歴
1.	2007/04/01	立命館大学産業社会学部准教授
2.	2005/04/01	立命館大学産業社会学部助教授
3.	2003/04/01 ～ 2005/04/01	東京大学大学院人文社会系研究科助手
4.	2000/04/01 ～ 2003/03/31	日本学術振興会特別研究員PD
5.	1997/04/01 ～ 2000/03/31	日本学術振興会特別研究員DC1

所属学会
1.		日本社会学会
2.		International Sociological Association
3.		日本社会学理論学会
4.		日本社会病理学会
5.		日本保健医療社会学会
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資格・免許
1.	2007	専門社会調査士

研究テーマ
1.	(1)感情労働の高度化を学ぶための「臨床心理学・カウンセリング」のあり方と、社会問題を個人の「心」に還元する側面について
2.	(2)サービス産業における接客などでの笑顔の「商品」化と、労働者の精神的負担について

研究概要
感情労働、心理主義化と社会病理現代社会での対人サービスを「心」の労働として捉え直す。また、あらゆる社会問題を「心」の問題に還元する方向に社会学の立場から異議を唱える。【研究テーマ(1)概要】感情労働が高度になるにつれ、そのスキルを「学ぶ」ための知として臨床心理学・カウンセリングが広まりつつあります。それは一方では必要ではありますが、他方では社会問題を個人の「心」に還元する側面をも持ちます。【研究テーマ(2)概要】サービス産業の進展にともない、接客などでの笑顔に見られるようなものが「商品」となっています。ただ、一方でそれは労働者の精神的負担をもたらします。

現在の専門分野
社会学(感情社会学/理論社会学・社会学説史/社会問題論/社会意識論), 社会福祉学(ホスピス・緩和ケア研究/介護・ケア論と倫理) (キーワード：社会問題論, 感情社会学)

著書
1.	2017/06	「感情労働と疎外」友枝敏雄・浜日出夫・山田真茂留編『社会学の力』 │ ,92-95
2.	2014/01	「日本社会と社会問題」『社会理論と社会システム』 │ ,211-225
3.	2012/11	「感情社会学」、見田宗介編『現代社会学事典』 │ ,224-227,535
4.	2010/07	「感情を社会学的に考える」『社会学のつばさ』 │ ,187-202
5.	2009/03	生存学研究センター報告8立命館大学GCOE創成拠点＜生存学＞ケアと感情労働―異なる学知の交流から考える │ ,5-10,145-163
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論文
1.	2020/03	書評　山田陽子著『働くための人の感情資本論』 │ 図書新聞 │ (3438),4
2.	2019/12	感情労働のやりくり：自己実現への煽りとライフコースにある感情労働 │ 財団法人たばこ総合研究センター編『TASC MONTHLY』 │ 528,6-13
3.	2018/06	語りへの包摂・語りへの排除：ナラティブと心理主義化 │ 立命館大学産業社会論集 │ 54 (1),77-89
4.	2017/09	生の感情労働化と現代社会：労働の感情労働化とそのゆくえ │ 立命館大学産業社会論集 │ 53 (2),17-29
5.	2015/06	「書評立岩真也著『自閉症連続体の時代』」 │ 『社会学評論』日本社会学会 │ 66 (1),150-152
全件表示（27件）

学会発表
1.	2018/07/18	Mobilization through Emotional labor: How to Do “Good” Emotional Labor （口頭発表，一般）
2.	2009/10/12	仏教ホスピスの可能性と限界（ポスター）
3.	2009/10/11	医療・メンタルヘルス（保健・医療第４部会）（ポスター）
4.	2009/05/08	An experience of Buddhism based palliative care 2：How Buddhism priest see their Role in CPU? （ポスター）
5.	2009/05/08	An Experience of Buddhism based Palliative Care3:Reconsidering the Social Consciousness of Religion （ポスター）
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科学研究費助成事業
1.	2016/04 ～ 2020/03	心理主義化と自己実現：生の感情労働化とグローバル人材の誕生 │ 基盤研究(C)
2.	2012/04 ～ 2016/03	心理主義化と参加型社会の形成 │ 若手研究(B)
3.	2009/04 ～ 2012/03	心理主義化と再帰的主体の生成 │ 若手研究(B)
4.	2009/04 ～ 2013/03	専門技能者に対する職業教育・訓練の日米比較-とくに自動車産業を中心にして- │ 基盤研究(C)
5.	2008/04 ～ 2012/03	現代社会における統制と連帯:階層と対人援助に注目して │ 基盤研究(B)
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研究高度化推進制度
1.	2018/04 2019/03	研究支援制度分類：研究成果国際発信プログラム種目：- 感情労働を通した社会的動員
2.	2015/04 2016/03	研究支援制度分類：研究推進プログラム種目：基盤研究心理主義化の浸透と「自己実現」の称揚
3.	2008/09 2009/09	研究支援制度分類：学外研究制度種目：- 心理主義化の社会学的総合研究-感情社会学の視点から

教育活動

●その他教育活動上特記すべき事項

1.	2005/04	社会病理学（学部）：社会病理学の学説史に即しながらも児童虐待、キレる人々の増加といった身近なテーマを取り入れることを試みた。社会学基礎理論（院）：社会学説史について、哲学・歴史学の知見も取り込みつつ

研究者からのメッセージ
1.	「社会」と「心」の狭間で思考する感情社会学の代表的論者の一人であるホックシールドの言葉に、現代社会に生きる私たちは、「『自分の感情と接触する』うちに、自己はその感情をますます操縦の対象とさせられ、さまざまな管理の形に従わせる」という言葉があります。心を通した社会の統制は、見えやすい形ではサービス産業などで感情を「作る」ことが強いられる感情労働におけるバーンアウトがあります。さらに見えにくい形では、セラピー、カウンセリングの流行や、心理学的知識の普及に見られるように、個々人の心を「正しい」それへと誘導していく仕掛けがあります。　このように、「個人」が内的に持っていると見なされがちな「心」がいかにして社会的に統制されているか。あるいは逆に「心」を通して社会秩序が成立するあり方を分析することが現代社会では強く求められていると思います。「社会」と「心」がクロスオーバーする領域で、どのような「心」が正しく、どのような「心」が病理であるといったものの見方が構成されている有り様を、実証研究や社会史的な考察を通して分析することに関心を持っております。