研究者学術情報データベース

（最終更新日 : 2025-04-07 14:11:36）　

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カクニ　タカシ
加國　尚志
KAKUNI Takashi

所属文学部人間研究学域

職名教授

その他所属
1.	文学研究科
2.	衣笠総合研究機構人文科学研究所
3.	衣笠総合研究機構加藤周一現代思想研究センター
4.	衣笠総合研究機構間文化現象学研究センター

学歴
1.		立命館大学文学博士
2.	～1986	立命館大学文学部哲学科哲学専攻卒業
3.	～1993	立命館大学文学研究科西洋哲学博士課程修了

職歴
1.	2008/04/01	立命館大学文学部教授
2.	2002/04/01	立命館大学文学部助教授

委員会・協会等
1.	2007/10	関西哲学会委員
2.	2006	日本現象学会委員
3.	2006	日本シェリング協会理事
4.	2012	日仏哲学会理事

所属学会
1.		メルロ＝ポンティ・サークル
2.		関西哲学会
3.		関西倫理学会
4.		日仏哲学会
5.		日本サルトル学会
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研究テーマ
1.	(1)メルロ＝ポンティの存在論
2.	(2)間文化現象学

研究概要
後期メルロ＝ポンティ思想における自然の問題。存在と言語の関係について。メルロ＝ポンティの後期哲学における言語および表現の位置づけを、彼の文学への言及、とりわけ、プルースト、シモン、クローデル、ヴァレリーらへの言及から明らかにする。【研究テーマ(2)概要】間文化的な現象学の研究

現在の専門分野
哲学 (キーワード：西洋哲学（フランス近現代）フランス現象学　メルロ＝ポンティ哲学)

著書
1.	2017/03	『沈黙の詩法　メルロ＝ポンティと表現の哲学』
2.	2002	『自然の現象学－メルロ＝ポンティと自然の哲学』
3.	2008/04	『哲学の歴史12』 │ ,375-458
4.	2006/03	『触覚、ジャン＝リュック・ナンシーに触れる』
5.	2012	From the Things Themselves, Architecture and Phenomenology │ ,217-236
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論文
1.	2024/09	スティル、アンガジュマン　　ープルーストを読むメルロ＝ポンティ │ メルロ＝ポンティ研究 │ (28),47-62頁
2.	2022/12	密着における乗り越えーメルロ＝ポンティ『パロールの問題　一九五三年ー一九五四年　コレージュ・ド・フランス講義　ノート』についての一考察 │ 立命館文学 │ (680),45-64頁
3.	2020/05	メルロ＝ポンティにおける現象学と形而上学 │ 哲学論叢 │ 47 (47),1-19頁
4.	2020/02	野生の知覚、なまの知覚ーー後期メルロ＝ポンティの「研究ノート」における知覚経験の位相ーー │ 立命館文学 │ (665),890-900
5.	2018/01	メルロ＝ポンティとイメージの問題 │ 形象 │ (3),44-64
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学会発表
1.	2020/08/31	芸術の現象学序説（口頭発表，特別・招待講演等）
2.	2018/09/07	錯綜体、潜在性―市川浩身体論再考（口頭発表，一般）
3.	2018/04/13	Not Touching Him, Merleau-Ponty Around Derrida’s Lecture of Merleau-Ponty （シンポジウム・ワークショップ・パネルディスカッション等）
4.	2017/09/04	メルロ＝ポンティにおける現象学と形而上学（シンポジウム・ワークショップ・パネルディスカッション等）
5.	2017/03/14	メルロ＝ポンティとイメージの問題（口頭発表，一般）
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その他研究活動
1.	2019/02/12 ～ 2019/03/19	日独文化研究所初春講座「メルロ＝ポンティとフランス現代思想」 (日独文化研究所)
2.	2018/06/20 ～ 2018/07/25	日独文化研究所哲学講座「身体の哲学と西洋哲学史ーメルロ＝ポンティと哲学者たち」 (日独文化研究所)
3.	2010/03/09	「政治学辞典」　　シェリング　同一哲学　積極哲学　メルロ＝ポンティ
4.	2010/03/09	「池田善昭著『モナドロジーを読む』」
5.	2010/03/09	「哲学の今日的な姿を歴史的に浮き彫り－フランソワ・シャトレ『理性の歴史を語る』－」
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科学研究費助成事業
1.	2019/04 ～ 2022/03	メルロ＝ポンティの未刊草稿の研究 │ 基盤研究(C)
2.	2017/04 ～ 2020/03	加藤周一を軸とした戦後日本思想の検証 │ 基盤研究(B)
3.	2016/04 ～ 2019/03	平和博物館における戦争体験継承のための展示モデル構築 │ 挑戦的萌芽研究
4.	2014/04 ～ 2019/03	「間文化性の理論的・実践的探求――間文化現象学の新展開」 │ 基盤研究(B)
5.	2010/04 ～ 2013/03	メルロ＝ポンティ存在論における文学の位置づけ │ 基盤研究(C)
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研究高度化推進制度
1.	2024/04 2025/03	研究支援制度分類：研究所重点研究プログラム種目：- 現代における間文化現象学の新展開
2.	2023/04 2024/03	研究支援制度分類：研究所重点研究プログラム種目：- 現代における間文化現象学の新展開
3.	2022/04 2023/03	研究支援制度分類：研究所重点研究プログラム種目：- 現代における間文化現象学の新展開
4.	2019/04 2020/03	研究支援制度分類：研究成果国際発信プログラム種目：- 加藤周一生誕百年　国際シンポジウム「加藤周一を２１世紀に引き継ぐために」の開催
5.	2019/04 2020/03	研究支援制度分類：研究所重点研究プログラム種目：- 間文化現象学と暴力からの人間性の回復
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教育活動

●教育方法の実践例

1.	2009/04	共通教育科目「哲学と人間」において、コミュニケーション・ペーパーによる質疑応答を毎時間行い、学生との双方向型授業を実現した。

●その他教育活動上特記すべき事項

1.	2015/04 ～ 2017/03	2016年度教養科目基本担当者「哲学と人間」

研究者からのメッセージ
1.	メルロ＝ポンティの哲学とともに、身体論、芸術論、自然の存在論を展開し、その終着点に新しい形而上学を確立すること。私の研究テーマは、２０世紀フランスの哲学者モーリス・メルロ＝ポンティ(1908-1961)の思想を研究しながら、身体論、芸術論、自然の存在論を展開し、そのことによって、新しい形而上学を打ち立てることにあります。哲学や形而上学の危機や終焉が語られて久しいですが、実際には西洋の哲学はある視点の偏りを持っていたと言えます。たとえば人間を精神や知性として見ようとするあまり、身体に定位しながら哲学を行うことは、ほとんどなされてきませんでした。また、人間の精神的文化の重要な側面である芸術や文学について、ごく限られた哲学者を除くと、その存在論的意味を積極的に語ってきませんでした。そして自然については、近代科学の自然概念よりも根本的な自然の経験について十分に語ってきませんでした。この偏りが、現代における人間と世界の全体的な把握を阻んでいると言えます。人間と世界の絆を回復することが必要です。私の研究は、こうした近代西洋哲学の持つ偏りに対して、徹底して身体の視点に立ちながら、芸術や文学の表現の中に、近代科学と近代哲学が忘却してしまった根源的な自然の経験の表現を見いだし、そこからひるがえって新しい形而上学を確立する言語を紡ぎ上げていくことにあります。 2002年に公刊した『自然の現象学』（朝日新聞、読売新聞で書評）以降、芸術や言語の問題について集中して研究しています。身体性と表象芸術の関係を論じた「セザンヌの塗り残し」（『水声通信』2006年9月号）、メルロ＝ポンティの哲学における「沈黙」の意味を論じた「沈黙の詩法」（『思想』2008年11月号）、映像と身体の関わりを論じた「モンタージュ、同時性ーメルロ＝ポンティにおける不在のイメージ論」（2009年9月　日仏哲学会シンポジウム）、シモンの文学とメルロ＝ポンティ哲学を論じた「世界の肉ーメルロ＝ポンティとクロード・シモンについての小さな考察」（『道の手帖　メルロ＝ポンティ』河出書房新社2010年所収）を発表しました。また2009年第二回「現象学と建築」学会の基調講演として身体と空間の関係を論じた"Here and Now, I am There-The Theory of Body and Space in Maurice Merleau-Ponty and Nishida Kitaro"、　同じくシンポジウム提題ですが、「私は今ここで、あそこにいるーメルロ＝ポンティの身体論と空間論」（2008年　第８回河合臨床哲学シンポジウム）を発表しました。メルロ＝ポンティ哲学全般の研究としては、『哲学の歴史』第12巻（中央公論新社）「メルロ＝ポンティ」の章、「ぼろ布、螺旋、渦巻　後期メルロ＝ポンティの自然観概説」（『現代思想』2008年12月臨時増刊　青土社）を執筆しました。また2008年のメルロ＝ポンティ生誕100年国際シンポジウムでフランス語で発表された「表象の彼方の身体ーメルロ＝ポンティにおける絵画と身体の理論」はスペイン語に訳されinvestigationes fenomenologicaにWeb掲載されました。また、メルロ＝ポンティ研究の国際的な研究雑誌Chiasmi Internationale12にフランス語掲載されました。2012年には、Now and Here, I am There: THe Theory of Body and Space in Merleau-Ponty and Nishida KitarôがFrom The Things Themselves, Architecture and PhenomenologyにH.Dreyfusらの論文とともに収録されました。2012年5月には、パリのエコール・ノルマルでの国際コロックでLa chair du monde- Une petite considération