研究者学術情報データベース

（最終更新日 : 2020-09-29 17:36:04）

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キムラ　トミノリ
木村　富紀
KIMURA Tominori

所属薬学部薬学科

職名教授

その他所属
1.	OIC総合研究機構医療介護経営研究センター
2.	総合科学技術研究機構創薬科学研究センター
3.	薬学研究科

学歴
1.	1986/12 (学位取得)	関西医科大学医学博士
2.	～1980/03	関西医科大学医学部医学科卒業
3.	～1985/03	関西医科大学医学研究科微生物学専攻博士課程修了

職歴
1.	2010/04/01	滋賀医科大学客員教授
2.	2007/04/01	関西医科大学非常勤講師

委員会・協会等
1.	2007/04	関西医科大学関西医科大学附属病院感染対策委員会外部専門委員
2.	2014/05 ～ 2015/03	草津市新型インフルエンザ等対策有識者会議草津市新型インフルエンザ等対策有識者会議委員
3.	2013/10 ～ 2015/10	茨木市新型インフルエンザ等対策審議会茨木市新型インフルエンザ等対策審議会委員、会長
4.	2013/10 ～ 2013/10	日本ウイルス学会第61回　日本ウイルス学会学術集会プログラム委員
5.	2013/05	日本臨床分子形態学会評議員
全件表示（8件）

所属学会
1.		日本ウイルス学会
2.		日本分子生物学会
3.		日本RNA学会
4.		日本薬学会
5.		日本臨床分子形態学会
全件表示（9件）

資格・免許
1.	2003	インフェクションコントロールドクター
2.	1980	医師免許

研究テーマ
1.	遺伝子の転写後性の発現制御機構：調節性非コードRNA、核－細胞質間輸送調節、翻訳調節、翻訳後性調節

研究概要
転写後性遺伝子発現調節機構に関する研究、特にウイルス病原性と感染制御について遺伝子の転写後発現制御機構の解明を目指しています。この目的のため、ウイルスの病原遺伝子と宿主の防御応答を規定する遺伝子（特に初期応答遺伝子群）を対象に、この発現制御機構を構成する各調節段階の機能発現と相互作用を分子レベルで研究しています。研究課題 1)非コードRNAによる発現調節　ゲノムプロジェクトの結果、2.9 Gbからなるヒトゲノムのうち、タンパク質をコードする遺伝子はわずか2-3%しか占めないことが明らかになりました。一方、ゲノムに由来するトランスクリプトームは、ゲノムの90%以上が転写されることを示します。両者のギャップを説明するのが、この転写産物の大部分を占めるタンパク質非コード性RNA（非コードRNA）の存在です。これまで、この非コードRNAはTranscripts of unknown function (TUFs) に分類され、その役割は不明なままでした。しかしながら、最近の我々の研究によって、TUFsとされていた非コードRNAのうち、内因性のアンチセンスRNAは、ウイルス感染に対する自然免疫応答の主たるエフェクターであるインターフェロン-α (IFNA)遺伝子の発現を転写後性に制御していることが明らかになりました。このアンチセンスRNAは、インターフェロン-α (IFN-α) mRNA)の安定性の制御を通じIFN-αタンパク質の発現を間接的に調節することから、新規な遺伝子発現調節メカニズムとして興味深いばかりでなく、低分子核酸医薬開発のための創薬シーズとしても注目を浴びています（立命館R-GIROプロジェクトとして、生命科学部西澤研と共同研究）。 2) 核―細胞質間輸送調節　ヒト免疫不全ウイルスI型 (HIV-1)がコードするrev遺伝子の機能解析研究から、mRNAの核外輸送はシグナル依存性に核外輸送されることが明らかにされました。我々は、従来からこのrev遺伝子の作用発現メカニズムを研究しており、その過程で見いだしたIFN-αmRNAの二次構造に依存した核外輸送機構の検討が、上述の内因性アンチセンスRNAによるmRNAの安定性制御の発見につながりました。この結果は、特定のRNA二次構造が、mRNAの核外輸送と安定性制御という異なる細胞機能の標的として作用する事実を示しており、今後核―細胞質間輸送調節を考える上で、これまでに報告がない新規な切り口での解析を可能にします。 3) 翻訳調節　IFN-αmRNAの二次構造を認識して核外輸送を調節する細胞因子の探索から、mRNAの翻訳制御に関わる新規な候補分子を複数分子クローニングしており、その機能解析は、本研究室が目的とする遺伝子の転写後性の発現制御機構の研究に新しい展開をもたらすものと、期待しています。

現在の専門分野
分子生物学, 細胞生物学, ウイルス学, 感染症内科学 (キーワード：分子細胞生物学、ウイルス学、微生物学、感染症学（特に院内感染症について）)

著書
1.	2017/06	AHCC 臨床ガイドブック │ ,85-87 (共著)
2.	2016/12	Clinician's guide to AHCC: evidence-based nutritional immunotherapy │ ,116-119 (共著)
3.	2016/07	スタンダード薬学シリーズII: 第４巻生物系薬学III. 生体防御と微生物（日本薬学会編） │ ,240-259 (共著)
4.	2012/05	生命科学1:生物個体から分子へ・3.2 感染症 │ ,134-152 (共著)
5.	2008/08	『KEY WORD 感染症第２版』54. rev 遺伝子 │ ,278-279 (単著)

論文
1.	2021/12/15	Non-coding endogenous antisense RNAs control the expression of genes involved in innate immune responses │ ICNIM Annual Report 2021-topics │ (単著)
2.	2021/12/15	非コード性内因性アンチセンスRNAによる自然免疫応答遺伝子の発現制御 │ 統合医療機能性食品国際学会2021年次報告-トピックス │ (単著)
3.	2020/10/03	EPHA2 antisense RNA modulates EPHA2 mRNA levels in basal-like/triple-negative breast cancer cells │ Biochimie │ 179,169-180頁 (共著)
4.	2020/05	非コード性内因性アンチセンスRNAによる遺伝子発現制御：作用機序と臨床応用の研究 │ 薬学雑誌 │ 140 (5),687-700頁 (単著)
5.	2019/06	Regulatory non-coding RNAs in nervous system development and disease │ Frontiers in Bioscience (Landmark Edition) │ 24,1203-1240頁 (共著)
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学会発表
1.	2018/06/28	Interferon-alpha1 antisense RNA modulates levels of interferon-alpha1 mRNA expression and antagonizes proliferation of human influenza A virus in a guinea pig model system (RNA Therapeutics Conference 2018: From Base Pairs to Bedsides)
2.	2016/12/01	Active Hexose Correlated Compound suppressed the proliferation of human breast cancer cells at least by reducing EphA2 antisense RNA, and mRNA expression levels (The 39th annual meeting of the Molecular Biology Society of Japan)
3.	2016/07/09	Effect of AHCC on metastatic mammary carcinoma-derived MDA-MB-231 cell proliferation and EphA2 gene expression that affects the tumor cell growth (The 24th annual meeting of International Congress on Nutrition and Integrative Medicine)
4.	2015/12/03	乳癌培養細胞並びに組織で同定したEphA2アンチセンスRNAの解析 (第38回日本分子生物学会年会/ 第88回日本生化学会大会合同大会)
5.	2015/12/01	Natural antisense RNA-based oligoribonucleotide therapeutics for Influenza virus infection (日本核酸医薬学会第１回年会)
全件表示（37件）

その他研究活動
1.	2013/11/20	Catching the common cold (International Innovation North America November, 111-113, 2013.)
2.	2013/05/08	User Applications, Suspension cells/B-lymphoblastoid cells (Namalwa) (IBA, Solutions for Life Sciences http://www.iba-lifesciences.com/Transfection_Applications.html)
3.	2013/01/18	Featured article: stabilization of human interferon-{Alpha}1 mRNA by its antisense RNA. (Global Medical Discovery, 2013. http://globalmedicaldiscovery.com/key-scientific-articles/ stabilization-of-human-interferon-alpha1-mrna-by-its-antisense-rna/)
4.	2012/01/01	Regulatory RNA (A special issue to Frontiers in Bioscience as a managing editor; http://www.bioscience.org/special-issue-details?editor_id=193 (Frontiers in Bioscience)

受賞学術賞
1.	2010/09	第42回日本臨床分子形態学会論文賞
2.	1984/04	The British Council Scholarship (84/85 JPN/2201/268)

科学研究費助成事業
1.	2015/04 ～ 2017/03	宿主自然免疫ゲノム情報の発現制御に基づく革新的インフルエンザ予防・治療薬の開発 │ 基盤研究(C)
2.	2012 ～ 2015/03	宿主自然免疫ゲノム情報の発現調節研究によるウイルス感染症の制御 │ 基盤研究(C)
3.	2001 ～ 2001	HIV-1 RevによるウイルスmRNA核外輸送の作動機作解析 │ 特定領域研究（公募研究）
4.	2000 ～ 2000	アクチンを介したHIV-1 RevによるウイルスmRNA核外輸送の分子機作の解析 │ 特定領域研究（公募研究）
5.	1999 ～ 1999	アクチン線維束を介したHIV-1 RevによるウイルスmRNAの核外輸送 │ 特定領域研究（公募研究）
全件表示（11件）

競争的資金等(科研費を除く)
1.	2013/09 ～ 2014/08	非コード性RNAに由来する核酸医薬シーズと生分解性ナノ粒子DDSの一体開発による革新的抗インフルエンザ予防・治療薬の創出 │ 競争的資金等の外部資金による研究 │ 独立行政法人　科学技術振興機構　研究成果最適展開支援プログラム　シーズ顕在化タイプ（平成２５年度）
2.	2011 ～ 2011	モルモットインフルエンザモデルによるインターフェロン-αモジュレーターの抗ウイルス活性の評価 │ 競争的資金等の外部資金による研究 │ 独立行政法人科学技術振興機構研究成果展開事業　研究成果展開支援プログラム　フィージビリティスタディ【FS】ステージ　探索タイプ平成23年度
3.	2009 ～ 2009	内因性アンチセンスRNAによるインターフェロン-αの発現調節機能の評価 │ 競争的資金等の外部資金による研究 │ 独立行政法人科学技術振興機構、地域イノベーション創出総合支援事業・重点地域開発推進プログラム「シーズ発掘試験」平成21年度
4.	2007 ～ 2007	新規RNA核外輸送因子による抗ウイルス性自然免疫調節作用の評価 │ 競争的資金等の外部資金による研究 │ 独立行政法人科学技術振興機構、地域イノベーション創出総合支援事業・重点地域開発推進プログラム「シーズ発掘試験」平成19年度
5.	2003 ～ 2003	新スペクトラムを有する抗HIV-1薬の開発とウイルス感染調節機構のウイルス学的創薬化学的解析 │ 競争的資金等の外部資金による研究 │ 日本私学振興財団「大学院整備重点化特別経費」
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共同・受託研究実績
1.	2013/04 ～ 2014/03	インフルエンザウイルス感染モルモットモデルを用いたAHCCによるIFN−α AS制御効果の生体での検討 │ 受託研究
2.	2013/03 ～ 2014/03	新規創薬標的の同定とその機能解析 │ 共同研究
3.	2012/04 ～ 2013/03	インフルエンザウイルス感染モルモットモデルを用いたAHCCによるIFN－α AS制御効果の生体での検討 │ 受託研究
4.	2011/04 ～ 2012/03	インターフェロン-α1 (IFN－α1)アンチセンスRNA (AS)によるmRNA発現調節効果の検証のためのインフルエンザウイルス感染動物モデル系の構築とこれを用いたAHCCによるIFN－α AS制御効果の生体での検討 │ 受託研究
5.	2010/04 ～ 2011/03	AHCCによるインターフェロン-αの発現抑制効果に基づく新規SLE治療法開発のための基礎研究 │ 受託研究
全件表示（7件）

取得特許
1.		インターフェロン-αモジュレーター（特許第5794532号）
2.		インターフェロン-α発現調節剤（2010-104280）
3.		呼吸器ウイルス感染症の予防・治療剤（特開2016-130227）

研究高度化推進制度
1.	2018/01 2018/03	研究支援制度分類：学外研究制度種目：- 制御性RNAによる遺伝子発現性御機序ならびにこれに基づく核酸医薬の開発の研究
2.	2011/08 2012/03	研究支援制度分類：研究推進プログラム種目：基盤研究モルモットインフルエンザモデルによるインターフェロン-αモジュレーターの抗ウイルス活性の評価
3.	2007/07 2009/03	研究支援制度分類：研究推進プログラム種目：基盤研究新規RNA核外輸送因子による抗ウイルス性自然免疫調整作用の検定並びに評価

教育活動

●教育方法の実践例

1.	2010/09	微生物学実習において、コアカリキュラム一般目標の「微生物取り扱いのための基本的技能と態度」に関わる「技能」と実習項目を相関づけて説明、教育している。
2.	2010/04	専門科目：病原微生物学において、授業アンケートの結果から講義に対する学生の理解度、要望を講義改善に活用している。又、毎回講義終了時に小テストを行い、講義内容の定着を図っている。
3.	2008/09	共通専門科目：微生物学においてインタラクティブシート、授業アンケートの結果から、講義に対する学生の理解度、要望を講義改善に活用している。又、毎回講義終了時に小テストを行い、講義内容の定着を図っている。
4.	2008/04 ～ 2008/07	薬学導入科目：薬学基礎演習２に導入チュートリアル教育システムを導入した。実際には、学生に同システムを解説、シナリオ作製、参加教員の教育、チュートリアル実施、学生アンケートと結果の教員への還元を行った。

●その他教育活動上特記すべき事項

1.	2015/10 ～ 2015/10	高校等の模擬講義：立命館慶祥高校「SSH立命館大学BKC研究室訪問」を担当した。
2.	2014/11	第21回薬学部FDフォーラム「薬学教育第三者評価についてー教育の質保証とは何かー」
3.	2014/10	第20回薬学部FDフォーラム「ハラスメント事案の実情〜実例をもとにして〜」
4.	2014/07	第19回薬学部FDフォーラム「国家試験から見る薬学総合演習試験の作成と成績評価」
5.	2013/11	第18回薬学部FDフォーラム「薬剤師を取り巻く環境の変化と新たなる業務展開　～さらなる薬剤師職能の飛翔～」
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