研究者学術情報データベース

（最終更新日 : 2022-12-06 16:38:37）

マスダ　リカ
増田　梨花
Masuda Rika

所属人間科学研究科

職名教授

その他所属
1.	衣笠総合研究機構人間科学研究所

学歴
1.	～1986/03	日本女子大学家政学研究科児童学専攻博士前期課程修了
2.	～2008/03	福岡大学人文科学研究科教育・臨床心理専攻博士後期課程修了博士　（臨床心理学）
3.	～1984/03	聖心女子大学文学部外国語外国文学科　英語英文学専攻卒業

職歴
1.	2018/09/01 ～ 2019/03/31	カナダSFU(サイモンフレーザー大学）教育学研究科招待教授
2.	2018/04/01 ～	立命館大学人間科学研究科教育クラスター　主任
3.	2013/04/01 ～ 2018/03/31	立命館大学大学院応用人間科学研究科教授（現在に至る）
4.	2010	金沢市教育センター教育プラザ富樫　発達相談相談員
5.	2010	金沢市教育センター教育プラザ富樫　心理専門相談相談員
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委員会・協会等
1.		ブリーフセラピーネットワークジャパン監事
2.		日本ピア・サポート学会理事，国際交流委員会副委員長、ピアサポート・コーディネーター
3.		日本ピア・サポート学会　関東・中部・北陸支部ピア・サポートトレーナー養成研修委員
4.		日本ピアサポート学会理事、研究調査委員

所属学会
1.		日本ピア・サポート学会
2.		日本学校教育相談学会
3.		日本心理臨床学会

資格・免許
1.	1989	日本臨床心理士資格認定協会　臨床心理士
2.	1984	教員普通免許状　高等学校教諭普通二級(英語科)
3.	1984	教員普通免許状　中学校教諭普通一級(英語科)

研究テーマ
1.	ピア・サポートトレーニングの導入と活用の研究：海外の学校現場におけるピア・サポートの導入や活用の実地調査・研究を行い日本の学校現場におけるピア・サポート活動を推進するため絵本を活用したピア・サポートトレーニングの効果を研究している。大学生を対象としたピア・サポートトレーニングの開発の研究も進めている
2.	学校現場における発達障碍の生徒の発見と対応に関する研究：平成22年度から23年度「特別支援教育総合推進事業」で文部科学省より助成金を頂き、「高等学校の特別支援教育におけるピア・サポートの活用」について研究を行った。それを基に発達障碍の生徒のキャリアガイダンスについて研究を発展させ、成果発表も行っている
3.	絵本を用いた臨床心理面接法に関する研究：臨床心理の現場でクライエントの心に寄り添い、理解し、育むための媒介として、絵本を用いた臨床心理面接に関する研究を行っている。対象は子どものみならず、大人にもフィールドを広げ、絵本を媒介にした臨床心理面接の効果を心理学的指標に加え、生理学的指標からも検証している

研究概要
絵本を活用した臨床心理学的研究　これまで主に子どもの教育・臨床カウンセリングに関する研究を続けてきた。それは，私自身が約15年間、文部科学省の家庭教育カウンセラーやスクールカウンセラーあるいは教育相談センターや適応指導教室の心理教育相談員として臨床現場を体験し，その働きを通して，未来を背負う子供達さらに子供達を育て教育している教員や保護者を対象にしたサポートの研究に興味を持ったからである。　私は修士論文や博士論文で，絵本を用いた臨床心理面接法に関する研究を行なった。私のこれまでの絵本を活用した臨床現場においても、絵本には様々な力が宿っていると思われる経験をした。例えば，絵本は現代の一部の親子間失われている絆を取り戻すためのコミュニケーションツールになり得るかもしれない。そして，絵本の世界は，変化の激しい競争社会の時代に生きている子どもたちにエールを贈り続けながら変わらず豊かに生き続けている世界であり，また更なる可能性を含んでいる世界なのかもしれない。　今後は何らかの心理的な問題を抱えている，子どもたちや子どもを取り巻く人たちを対象にした心理教育的な支援にますます絵本は活用できるのではないかと考えている。この絵本における臨床心理面接法が心理学的に様々なフィールドにおいて有効な手段であることを，今後も証明し、研究し続けていきたいと考えている。

現在の専門分野
子ども学（子ども環境学）, 教育心理学, 臨床心理学, 特別支援教育 (キーワード：臨床心理学　臨床発達心理学・教育・発達・絵本・読み合わせ・臨床心理面接・学校臨床・ピア・サポート・不登校・SEAL・Jazz・被災地支援・picture book・absentee student・増田梨花)

著書
1.	2021/08/20	メンタルヘルスの道案内　現代を生きる３０章　初版第２刷 │ (共著)
2.	2020/12/25	絵本：マスクマン　ロッキー │ (共著)
3.	2020/10/20	大学でのピア・サポート入門　始める　進める　深める │ (共著)
4.	2020/07/07	絵本：チャンスにおこった出来事 │ (共著)
5.	2020/06/06	絵本：〇△□（まるみよ）運動会 │ (共著)
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論文
1.	2022/03	筋萎縮性側索硬化症患者家族への支援　―遺族へのインタビューからー │ 京都光華女子大学健康科学部研究紀要第59号 │ (59) (共著)
2.	2021/01	「絵本がひらく心理臨床の世界」書評 │ (単著)
3.	2020/09	大澤論文に対するコメント │ (単著)
4.	2020/03/31	絵本と音楽のコラボレーションイベントの効果研究ー「つながり」に着目してー │ (第１６号),３３-３８頁 (共著)
5.	2019/08	学校臨床におけるクライアントに対する否定的印象低減の試みーSD法を用いたイメージ測定による評価ー │ ブリーフセラピーネットワーカー │ １４,１７-２０頁 (共著)
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学会発表
1.	2022/09/11	身体的虐待を受けた小学校3年女児への心理支援　ー絵本の読み合わせを活用した描画作品の分析からー (日本描画テスト・描画療法学会第31回大会)
2.	2021/11/05	絵本の読み合わせを活用したアプローチにおけるウェルビーイングの一考察　　　　　　　　　―ネグレクトを受けた小学校１年生男児の事例から― (日本描画テスト・描画療法学会第３０回大会)
3.	2021/09/19	教師を続ける要因についての一考察 (日本ピア・サポート学会　第１９回研究大会（浜松大会）)
4.	2021/08/21	教育現場におけるピア・サポートの効果を高める要因は何か？ (日本教育心理学会第６３回総会)
5.	2021/08/07	絵本と音楽を活用したピア・サポート (第８回　国際表現性心理学会)
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その他研究活動
1.	2022/02/20 ～ 2022/02/20	ブロッサムセミナー　イン東京 (文京区立大原地域活動センター)
2.	2021/12/19 ～ 2021/12/19	ブロッサムセミナー　イン東京 (文京区立大原地域活動センター)
3.	2021/10/31 ～ 2021/10/31	ブロッサムセミナー　イン東京 (文京区立大原地域活動センター)
4.	2021/02/14 ～ 2021/02/14	ブロッサムセミナー　イン東京 (文京区立大原地域活動センター)
5.	2021/01/09 ～ 2021/01/09	金沢蓄音器館講演　講師：増田梨花「いっぽ　いっぽ」 (金沢蓄音器館)
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講師・講演
1.	2022/01/18	職業講話 (神奈川県平塚市)
2.	2022/01/10	令和３年度野々市市家庭教育サポーター養成講座 (石川県野々市市)
3.	2021/12/09	第１回　職場内における人間関係の構築と自己覚知 (京都府京都市)
4.	2021/09/19	絵本と音楽を活用したスキマつくり (石川県　金沢市)
5.	2021/09/19	絵本と童謡を活用した対人援助　２　「命のかがやき」 (石川県　金沢市)
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受賞学術賞
1.	2004/09	日本カウンセリング学会第37回大会 (ベストビジュアル賞)

科学研究費助成事業
1.	2016/04 ～ 2018/03	生理指標を用いた絵本とJAZZのコラボレーションにおける臨床心理学的介入の検討 │ 挑戦的萌芽研究
2.	2012/04 ～ 2015/03	保育園における「気になる子ども」の早期支援を目的としたアセスメントツールの開発 │ 基盤研究(C)
3.	2010/04 ～ 2012/03	高等学校の特別支援教育におけるピア・サポートの活用 │ 文部科学省「特別支援教育総合推進事業（高等学校における発達障害のある生徒への支援）」

競争的資金等(科研費を除く)
1.	2021/08/04 ～	教師のメンタルヘルス支援の在り方の検討 │ 競争的資金等の外部資金による研究
2.	2012/04 ～ 2013/03	絵本とＪａｚｚのコラボレーション視聴における心的変化 │ 競争的資金等の外部資金による研究 │ 金沢工業大学アカデミア計画寄付金

研究高度化推進制度
1.	2019/04 2020/03	研究支援制度分類：研究推進プログラム種目：科研費獲得推進型「絵本と太鼓の融合イベント」におけるストレス神経生物的な指標を用いた調査研究―日本とカナダにおける比較検討から―
2.	2018/04 2019/03	研究支援制度分類：研究推進プログラム種目：科研費獲得推進型「絵本と太鼓の融合イベント」におけるストレス神経生物学的な指標を用いた調査から
3.	2017/09 2018/09	研究支援制度分類：学外研究制度種目：- ピア・サポート研修プログラムの調査研究

社会における活動
1.	2020/11/28 ～ 2020/11/28	（財）日本臨床心理士資格認定協会　スーパーバイザー
2.	2020/06/13 ～ 2020/06/13	（財）日本臨床心理士資格認定協会　スーパーバイザー

研究者からのメッセージ
1.	「大切なものは目には見えないんだよ！」－心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ－『星の王子さま』　アントワーヌ・ド・サン・テグジュペリ・作・絵　　　　　　　　　　　　内藤濯・訳，2000，岩波書店「心」は、人が生きていくうえで切り離すことができないものである。人の営みの源といっても過言ではないと思う。ただ、目に見えない「心」のメカニズムには謎が多く、その謎に迫る学問として、心理学は現在もさまざまなアプローチが進んでいる。学生達が大学生活において、あるいは大学生活以外の場面において、より良く生きていくための基盤をつくる大学教育の中で人間が何を考え、何を求め、どのように行動する存在なのか、つまり「人間とは何か」を探る臨床教育を学ぶことは大いに意義深いことであると思うし、今後子ども関連の分野で働くことになる学生には心理学や教育学の専門知識が求められるシーンはますます増えている。いじめや不登校、対人関係、コミュ二ケーションなど、あらゆる子どもの問題において「心」が関連しているからである。大学院生における教育に関する抱負：子どもの領域に関する学問を学んだ学生たちには、子どもに関する広い分野で活躍してほしいと願っている。子どもに関るどのような分野で仕事をするにしても、人間理解と対人関係構築のベースとなる知識と感性を身につける大切さを痛感している。共に働く仲間の異変に気づくことの出来る人材は重要であると思う。特に、最近では心理学的素養を持つ人材を求め始めている現状がある。したがって、人間科学を学ぶ学部生にも、ジェノグラムや自分のパーソナリティーなど、様々な視点からの自己分析の機会をたくさん体験してもらいたい。自分自身と向き合うことは他者理解の基本であり、将来的には子どもを理解する一助となるものである。さらに、他者理解を進めるために、他者の言動について、その人の持っている関係性（環境）や発達論的な視点からたくさんの仮説が導き出せるよう、柔軟な推理力や想像力を育てたいと思う。なにより、自分にも他者にも温かな眼差しを向けることのできる学生を育てたいと思う。