キタハラ リョウ
北原 亮
KITAHARA Ryo
所属 薬学部 創薬科学科
職名 教授
言語種別 日本語
研究概要 圧力を用いた構造生物学の新展開

蛋白質の立体構造変化、すなわち天然状態を逸脱した準安定状態など高エネルギー状態への構造転移は、機能発現や分子凝集の観点からその役割が注目されている。温度とならぶ物理量としての圧力は、状態間の化学平衡を規定する因子である。蛋白質の場合、天然構造-準安定構造(部分変性構造など)-変性構造と形が壊れるにつれ、分子体積(部分モル体積)が減少する傾向にあるので、生理条件ではNMR観測困難な構造も、圧力下で安定に捉える事ができる。圧力は、温度、pH、塩などに比べ、十分選択的に高エネルギー構造を安定化できる特徴がある。圧力を高磁場NMRと組み合わせることにより、加圧下で準安定構造の分布率を増加させ、NOE情報に基づいた立体構造解析が可能となる。高エネルギー状態を含めた蛋白質構造の解明により、構造生物学の新展開を図り、薬物設計や生物的機能の工学設計の新しい概念が生まれることを期待している。