ウルシハラ リョウ
漆原 良
URUSHIHARA Ryo
所属 産業社会学部 現代社会学科
職名 教授
言語種別 日本語
タイトル よりよい動きとを身につけるには・・・
メッセージ 人が体を動かそうとする時、意識していなくともたくさんの感覚情報を利用することになります。 例えば、机に座っていてペンをとろうとするだけでも、そもそもペンを見つけなければ、ペンをとろうという動きを始めることすらできませんし、実際にペンをとるために腕を動かし始めた後もそのままの軌道でペンまで到達できるかどうか確認したり、ペンを掴む力が弱すぎて掴み損ねたりすることのないように、筋肉や関節、皮膚からの情報を元に動きの微調整を常にしているわけです。

特にスポーツや運動を行う時、私たちが動きを変えようと考えると、どのように動くかということで筋肉のことを考えてしまいがちですが、筋肉の動かし方を計画する元となる情報となる感覚を如何に利用するかということはあまり考えられていないのではないでしょうか? 私はこのような感覚情報が運動に利用される仕組みを明らかにすることにより、筋力や心肺機能を鍛えるだけでは身につけることの出来ない、よりよい動き、より巧みな身のこなしを習得するための方法に近づけるのではないかと考えています。 ここで言うよりよい動きとは、単にエネルギー効率がいいとか、早く動けるとかということではなくて、その瞬間自分が置かれた(自分の身体内環境も含む)環境において、自分の目的を達成するために最適な行動を行えるということです。

このような研究の成果は、競技スポーツでの技術向上や現在進めているような疾患の治療だけでなく、いわゆる運動音痴という人達に短時間で動きを修正して運動を好きになってもらったり、高齢者の方の身体機能の改善やリハビリテーション,労働環境の改善など様々な側面から社会に貢献できると期待しています。

というようなことを考えながら、大好きなうどんを食べに行っては、店の主人が麺のお湯を切る作業が巧みな動きになっているかどうか観察をしている今日この頃です。