オオタ ヒデアキ
大田 英明
OHTA HIDEAKI
所属 国際関係学部 国際関係学科
職名 教授
言語種別 日本語
研究概要 1. 国際資本移動の各国マクロ経済及びグローバル市場に対する影響及び安定化の方策 
2. 日本の金融政策と国際資本移動の影響 
3. 最近のIMFプログラム及び運営の変化と課題
4.各国国内貯蓄・投資率と資本流出入の関係及び安定的経済成長
5.所得分配と経済成長

1.国際資本移動の各国マクロ経済及びグローバル市場に対する影響及び安定化の方策:資本流出入(FDI、証券投資、対外借入等)のもたらす各国経済(先進国、新興国・途上国)への影響につき、マクロ経済面、さらに長期的な成長に影響を及ぼす国内貯蓄・投資比率に与える諸要素について分析する。これまで主にアジア諸国やラテンアメリカ諸国など新興国について地域別、各国別に影響を進めてきたが、対象範囲を日本など先進国についても広げる。従来は計量分析的な研究が中心であり、VAR(ベクトル自己回帰)モデルによるインパルス応答関数を用いて資本流入項目(FDI,証券投資、その他)別の実体経済および金融市場への影響を分析してきた。今後は、以下のテーマについて研究する。①各国のミクロ面での具体的手法・政策を提案、②中長期的な安定成長を実現する望ましい経済政策に関する研究;③グローバル経済の安定化のための資本・金融規制の具体的手法・方策等に関する研究
2.日本の金融政策と国際資本移動の影響: 日本経済及び金融市場に関して近年の国際資金移動の拡大に伴うグローバル市場の変化を考慮することは益々重要となっている(大田2013)。筆者の研究では近年日本の金融政策自体の有効性が低下し、ますます国際資本移動の影響が強まっている。このため、国内の金融政策のみによって国内の実体経済に影響を及ぼすことを期待することはますます困難になりつつある。こうした背景を鑑み、今後とも日本の金融政策は国際的な為替取引・金融取引に伴う国内金融政策への影響を認識した上で運営すること、さらに、国際的な資本移動の管理や規制によって日本などの金融政策の有効性を高めるための方策を研究する。
3.最近のIMFプログラムの及び運営の変化と課題:従来通りのIMFプログラムを実施している途上国・新興国のみならず欧州先進国での統一性のない運営や適用はその有効性を失っている。また、緊急融資プログラムは欧州先進国に事実上限定しており、新興国では独自の緊急融資や開発金融のプログラムの体制が築かれつつある。このため、IMFはグローバル経済における本来の役割の有効性を失いつつある。したがって、今後のIMF運営の課題として主にこれまでのマクロ経済調査に加え、国際資本移動の影響のグローバルな観点からの研究を実施することが求められる。この観点からさらに研究を行う。
4.国内貯蓄率と投資率の関係: 国内貯蓄・投資gapを資本流入でまかなうことは長期的に安定成長達成は困難であり、国内貯蓄率増加のため資本流出入規制管理の必要性提示。
5.所得分配と経済成長: 経済成長の観点から日本の「失われた20年」の根本的原因と背景分析、処方箋提示