オオタ ヒデアキ
大田 英明
OHTA HIDEAKI
所属 国際関係学部 国際関係学科
職名 教授
発表年月日 2020/05/24
発表テーマ 対アルゼンチンIMFプログラムの失敗と資本取引規制の重要性
会議名 日本金融学会2020年春季大会
主催者 日本金融学会
開催地名 中央大学 多摩キャンパス
学会区分 全国学会
発表形式 口頭(一般)
単独共同区分 単独
概要 2015年12月に就任したマクリ前大統領は新自由主義的政策に基づく金融・資本自由化を採用した。しかし、経済危機に直面し、2019年10月の大統領選挙では同政権が崩壊し、代わって中道左派のアルベルト・フェルナンデス大統領が誕生した。この政変はマクリ前政権の自由化路線とIMFプログラムに対する国民の反発を示している。同政権はそれまでのネストル・フェルナンデス(2003-07)・クリスティーナ・フェルナンデス・キルチネル(K-F)政権(2007-15)が実施してきた資本取引規制下での慎重な経済成長重視政策を転換し、2001/2年の危機の背景となった資本・金融自由化政策を再び採用した。その結果、2018年以降アルゼンチンから米国など先進国市場に資本流出が加速し、通貨は大幅に下落し、経済危機も深刻化した。これを受け、マクリ政権(当時)は2018年6月にIMFに支援を要請したが、同プログラム下の緊縮政策が同国の経済・市場悪化に拍車をかけた。本論文は最新のアルゼンチンのIMFプログラムを例にその厳しい緊縮政策を中心とした運営方針に全く変化がないことに加え、K-F元政権下で実施された資本取引規制が経済成長と社会の安定化に有効であったことを示す。