アラキ キワコ
荒木 希和子
ARAKI KIWAKO
所属 生命科学部 生物工学科
職名 講師
言語種別 日本語
研究概要 生活史特性に基づく生物多様性の理解と維持管理

生物は成育する環境へ適応するために様々な生活史戦略を進化させてきた.個体が誕生してから死亡するまでの過程や挙動である生活史を知ることで,その生物種がどのように環境へ応答・適応しているかを理解することができる.クローナル植物は,栄養器官からのクローン成長により新たな個体(ラメット)を生産し,その子孫が空間的に広がっていくことに加え,そのうちの一ラメットでも生存していれば遺伝的個体(ジェネット)として生存するため非常に長寿であり,ジェネットは生育地の時空間的環境変動に大きく影響を受ける.またクローン成長(繁殖)により生産されたラメットは親と同一の遺伝子を保有するため,このような繁殖特性を持つ種では,遺伝的変異を介さず物理的ならびに生物的環境変動に応答するメカニズムが適応に重要な役割を果たすと考えられる.本研究はクローナル植物を対象にエピジェネティクス,体細胞突然変異,遺伝子発現レベルでのラメット間での違いを調べ,生物の進化や適応に対する有性繁殖を介さない変異の役割を明らかにするとともに,これらの変異をもたらす環境要因の時空間的変動を解明することを目指す.さらに,その知見を生活史特性と環境との関係に基づいた生物多様性と成育の維持管理につなげたい.