ウエミヤ アイ
上宮 愛
UEMIYA AI
所属 総合心理学部 総合心理学科
職名 助教
言語種別 日本語
研究概要 子どもや特別な配慮を必要とする人への聴き取り

これまで,大きく分けて3つのテーマで研究を行ってきました。

1.子どもによる真実や嘘についての概念理解
 子どもの証言能力では,1)真実と虚偽を弁別する能力,2)真実を述べるという義務についての理解,また,3)それを実行する能力が重要であると考えられています。これらの応用的な問題と関連して,子どもの認知能力の側面,法心理学的側面の両方から子どもが「嘘」という抽象的な概念をどのように理解しているのかというテーマで研究を行っています。

2.子どもへの出来事の聞き取りにおいて補助物(人形)を用いる事の効果
 子どもの性被害の聴き取りでは,言語発達,性的知識の欠如,そして,恥ずかしさなどの問題から,言葉のみによって被害内容についての説明を求めることは難しい場合があります。よって,子どもの報告をサポートする補助具として,アナトミカル・ドール(anatomical doll; anatomically detailed dolls;AD)といわれる人形が用いられることがあります。アナトミカル・ドールが出来事を思い出す手がかりとしての役割を果たす可能性がある一方で,ドールが導的に働く可能性があると指摘する研究もあります。子どもが体験した出来事を報告する際に人形などの補助物を用いて報告する場合のメリット,デメリットについて認知発達的な側面から研究を行っています。

3.自閉症スペクトラム(ASD)者への司法面接法の開発
子どもや障害のある人々が被害者,目撃者となった事件では,その証言の信用性が争われることがあります。近年,子どもや特別な配慮を必要とする人々への事実確認において「司法面接法(forensic interview)」と言われる面接手続きが用いられるようになってきました。これは,認知心理学,発達心理学の「記憶」,「言語」,「コミュニケーション」などに関する基礎研究に基づいて開発された面接技法です。しかしながら,先行研究では,自閉症スペクトラム障害(autism spectrum disorder; ASD)者を対象とした実証研究は少ないという現状があります。定型発達者とは(特にエピソード記憶において)異なる記憶特性を持つ自閉症スペクトラム者に対する事実確認に特化した面接技術の開発研究を行っています。