マエカワ ジュン
前川 淳
MAEKAWA JUN
所属 立命館グローバル・イノベーション研究機構
職名 専門研究員
言語種別 日本語
研究概要 電力市場自由化の下での再生可能エネルギー取引のメカニズムデザイン

再生可能エネルギーはすでに欧州各国、北米、カナダなど様々な国で主要なエネルギーの一つとして利用されている。わが国でも原発事故を経て、再生可能エネルギーの普及は国民的なコンセンサスとなっている。一方で電力の自由化が始まり、その市場の中でいかに再生可能エネルギーを普及させていくかを考える段階にある。
再生可能エネルギーを電力市場で普及させるためには、様々な問題に対処する必要がある。もちろん、技術的な進歩、例えば蓄電コストの低下などによって改善されることも多い。しかし、本研究では別の角度から、経済学の知見を使って非効率性に対処する方法を見つけることが目標である。
既存の研究では再生可能エネルギーの不安定性を制御すべきものとして扱い、どう備えるかに焦点を当てている。しかし、本研究ではその不安定性をリスクとしてとらえ、そのリスクを取引可能な財として扱うことで、効率的な結果を達成でする理論的なメカニズムを創ることが最終的な目標である。
具体的には、
1.再生可能エネルギーのリスクをどのように評価するか
2.そのリスクをどのようなメカニズムを使って効率的な結果を達成するか
という2つの理論的な側面が必要である。
本研究では経済学理論の2つの分野、金融とメカニズムデザインを使うことで電力市場への再生可能エネルギーの導入を理論的にサポートするものである。
 この分野の類似研究にはキャパシティーメカニズ(Joskow(2008),Cramton(2013),服部(2013))が存在している。前述の発電容量の不足を、メカニズムデザインを応用して補う方法が実施され、分析されている。本研究はこのような方向性をさらに進め、現在の補完的な道具としての理論だけではなく、電力市場、再生可能エネルギーそのものを包括的に分析するための理論を構築していくためのものである。このような包括的な理論的な試みは国内外にも存在せず、本研究の独自性はそこに存在している。