カシハラ コウジ
柏原 考爾
KASHIHARA KOJI
所属 情報理工学部 情報理工学科
職名 教授
言語種別 日本語
研究概要 生体計測による高次脳機能及び自律神経活動の評価

1) 脳波や脳磁図による時間周波数解析により、認知学習過程で瞬時に変化する高次な脳神経活動(ワーキングメモリの働き)について検討しています。脳神経活動の活性パターンは、特定周波数帯域でのウェーブレット解析や頭部3次元マッピングデータにより検討できます。特に、前頭葉での神経活動の活性化を示すシータ波(4~8Hzの脳波)の出現を指標に、記憶や注意・集中力の評価を行っています。また、操作者の注意・集中力や自律神経活動(心電図や脈波)の特徴量を人工知能により解析し、事故を未然に防ぐフィードバックシステムの開発も行っています。さらに、眼球の固視微動や事象関連電位の測定から、潜在的な感情の変化を抽出することで、非言語的コミュニケーションの促進や個人の嗜好を活かせるヒューマンインタフェースの構築も目指しています。

2) 心筋梗塞や脳卒中の患者では、緊急治療室での最大限の治療効果が致死率低下に直結します。特に、動脈圧反射系(脳幹による自律神経や血圧の調節)は、生命活動の維持に重要な役割を担っています。ニューラルネットワークや適応予測制御等を効果的に融合させることで、刻々と変化する患者の容態(生体特有の非線形・非定常性、個体差や外乱)に、柔軟に対応できる自動薬剤投与システムを検討しています。このシステムは、心筋梗塞による複雑な応答特性、複数の治療薬による相互干渉、予期せぬ突発的な事態に対しても、俊敏かつ安定して最適な血行動態に治療できる頑健な制御性能を示しています。