キムラ サチエ
木村 幸恵
KIMURA SACHIE
所属 立命館グローバル・イノベーション研究機構
職名 助教
言語種別 日本語
研究概要 植物の環境ストレスに対する適応戦略を理解する

移動能力を持たない植物は周囲の環境変化(環境ストレス)に応答して,生理的変化を起こし,そのストレスに巧みに適応しながら生きている.様々な環境ストレスの中で本研究は,「土壌の栄養欠乏」と「病原菌」に対する植物の耐性機構に注目して解析を行っている.
植物は生育に必須な微量元素(ミネラル)を土壌から取り込むため,土壌のミネラル欠乏ストレスは植物の生育を阻害する.必須ミネラルの中でも亜鉛は世界の農耕面積の30%〜50%で不足しており,農作物の収量に大きな影響を与えている.そのため,植物の本来持っている亜鉛欠乏耐性機構を理解し,その知見を元に,農作物に亜鉛欠乏を付与することができれば,農作物の収量増加に貢献できると考えている.具体的には,亜鉛欠乏環境下において植物内でシグナル因子として働くことが予想されるペプチドの機能解析を行っている.
病原菌も農作物に深刻な被害を与えるストレスの一つである.植物は病原菌に対して独自の免疫応答を誘導して耐性を示す.しかし,その免疫応答の複雑な制御機構については未解明の部分も多く残されている.これまでに,感染した病原菌と植物の間で,栄養源である糖の争奪戦が繰り広げられていることが知られている.本研究では植物の糖輸送体の新奇活性制御因子を探索し,免疫応答におけるその活性制御の意義を検証する.得られた知見を元に,植物の病原菌に対する耐性の強化を目指す.