TAGUCHI Michiaki
Department / Course College of Letters Japanese Literature Program
Title / Position Professor
言語種別 日本語
研究概要 日本近代文学の研究。特に石川啄木や与謝野晶子ら「明星」派文学と自然主義文学。

石川啄木は歌人として著名だが、明治四十年代に自然主義文学が興隆した時代に評論活動も展開しており、それらの評論の研究を通して、二葉亭四迷や内田魯庵のほか、田山花袋、正宗白鳥、岩野泡鳴、相馬御風、国木田独歩、近松秋江ら自然主義の文学者、田中王堂、石橋湛山という日本のプラグマティストや幸徳秋水や堺利彦ら社会主義者との文学的・思想的交差を明らかにすることを目的としている。石川啄木の評論は、文学と思想、社会批評にまたがっており、その評価を可能な限り、同時代文学史、思潮史の文脈の中で実証的に再現することを目的としている。一方、望郷や孤独をうたった歌人として多くの読者を得た啄木の短歌の研究も同時にすすめている。
 また、啄木も所属していた「明星」派文学の中心であった与謝野晶子の短歌の研究を進めている。与謝野晶子は「情熱的な歌人」といった定型化されたイメージで読み取られ解釈される傾向があるが、『源氏物語』や『新古今和歌集』をはじめとする日本の古典の素養を持った晶子の短歌は、丁寧に「注釈」し、「解釈」される必要がある。そうした晶子の短歌を第一歌集『みだれ髪』をはじめ、その作歌活動の全体像を明らかにする。また、短歌以外にも、評論や小説の分野でも活躍していた与謝野晶子の文学の全体像の研究をすすめている。
 なお、石川啄木や与謝野晶子の同時代として、二葉亭四迷、北村透谷、内田魯庵、川上眉山など明治文学の研究をこれまで進めてきたが、さらに正岡子規をはじめ、明治期の近代短歌の研究、自然主義の小説の研究などもすすめている。